長期優良住宅ってどういうこと? 〜その2〜

isさん:
こんにちは、is moreのisです(^o^)
moreさん:
こんにちは、同じくmoreです。
isさん:
前回の続きで、メリットデメリットある「長期優良住宅」ですが、じゃあどんな基準があるか?ってことですね。
moreさん:
はい。
では、どんな基準があるのかというと、次の9つになります。
「劣化対策」「耐震性」「管理維持・更新の容易性」「省エネルギー性」「居住環境」「住戸面積」「維持保全計画」「可変性」「バリアフリー性」。
そのうち、「可変性」「バリアフリー性」はマンションなどの共同住宅についての内容なので、一般の住宅には7つの基準が適用されます。
isさん:
おお、それでも7つもあるんですね〜。
moreさん:
多いですか?(笑)
では次にそれぞれについて解説していきましょう。
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【劣化対策】
「数世代にわたり住宅の構造躯体が使用できる」というのが条件です。
実際の部材や材料に耐久性のあるものを使用することや、木造家屋の場合は結露対策も重要になります。
ひとことで言えば、「長持ちする家ですよね?」ということ。
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【耐震性】
極めてまれ(数百年に一度)に発生する地震に対して、継続して利用するために必要な改修工事を容易にするための基準です。
損傷レベルを低減させること、具体的には、建築基準法で想定する1.25倍の地震でも倒壊しないこと。
(ちなみにこれは性能評価の耐震等級2に該当しますが、しかし現実的な地震への対策を考えた場合、建築基準法の1.5倍の耐震等級3にすべきではないかという声も多いです)。
ひとことで言えば、「地震に強いですよね?」ということ。
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【維持管理】
内装や設備の維持管理がしやすいことが条件です。
構造躯体が長持ちしても、内装や設備は耐用年数が短いとされています。
なので、例えば給排水管の点検や補修など、メンテナンスがしやすい、という部分がクローズアップされるわけです。
ひとことで言えば、「ちゃんとメンテできる家ですよね?」ということ。
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【省エネルギー性】
断熱性能や気密性能を高め、省エネルギー性能を確保することが条件です。
断熱性・気密性については、家づくりの「高気密・高断熱ってどういうこと?」のときの話をぜひ参考にしてください。
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【居住環境】
地域の良好な景観形成に配慮されていることが条件です。
すなわち、街並みにきちんと調和した家か、家そのものだけでなく、周辺との関わりを考慮しなさいということ。
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【住戸面積】
良好な居住水準を確保するために必要な規模かどうかが条件です。
戸建て住宅は75㎡以上と決められています。
ひとことで言えば、「あんまり狭い家はダメ」ってことですね。
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【維持保全計画】
定期点検、補修の計画がつくられていることが条件です。
家は常に雨水や風にさらされているわけですから、当然劣化します。
劣化対策や維持管理・更新の容易性が、損なわれることのないよう、定期的に点検しメンテナンスを行う補修計画をつくっておきなさい、ということです。
ひとことで言えば、「ちゃんとメンテ計画できてる?」ってことです。

moreさん:
以上の審査基準を満たす建築計画と維持保全計画をきちんと用意して、これを地方公共団体ごとの所管行政庁に申請します。
そして「うん、よし。あんたんちは『長期優良住宅』だ!」ということで認定がおりると、減税などの優遇制度を利用できる、という話です。

isさん:
おお〜、さすが審査とあって認定までの道のりは長そうですね。
moreさん:
ちなみに、その認定をもらえるのは建築前の段階ですが、家が完成して暮らしはじめてからもしっかり定期点検やメンテナンスを実行しないと、あとから指導や改善命令を受けたり、認定の取り消しなんてこともありますので、注意が必要です。
まあ、注意というか、ちゃんと約束を守って家を維持管理しましょう、ということですね。
isさん:
そこまでしての「長期優良住宅」ですからね〜、認定されれば家の自慢にもなりそうですね。
moreさん:
「長期優良住宅」を建てたい、という方は、まずは早めにハウスメーカーやビルダーに相談してください。
認定基準を満たしたプランをつくることが最初の条件ですので、設計の途中で唐突に「やっぱり〜『長期優良住宅』の申請しちゃおうか?」とか言い出すと、それに合わせるためのプラン変更を余儀なくされていろいろ大変、ということもありますのでね。
isさん:
ほんと、よく相談して決めないとですね〜。
以上、今回は「長期優良住宅」の制度についてでした。